最近、「残クレ」と「アルファード」がセットで話題になっているのを見かけたことはありませんか?
なんだか難しそうな言葉ですが、実はクルマの買い方のひとつ。この記事では「残クレってなに?」「本当におトクなの?」「気をつけることって?」を10代でもわかるように、やさしく解説していきます!
まず「残クレ」ってどういう買い方?
「残クレ」っていう言葉を聞いたことがありますか?これは正式には「残価設定型クレジット」といって、クルマの買い方のひとつです。
ちょっとむずかしそうに聞こえるかもしれませんが、しくみは意外とシンプルなんです。
まず、「残クレ」は、クルマの将来の価値をあらかじめ決めておくというのがポイントです。
たとえば、500万円のクルマがあって、「5年後には200万円くらいの価値が残る」と最初に決めておきます。
そうすると、その200万円はあとで返すときの価値として残しておき、残りの300万円だけを月ごとに少しずつ払っていくというしくみになります。
つまり、「全部の金額を払うんじゃなくて、使うぶんだけお金を出す」というイメージです。
月々の支払いが少なく見えるのが特徴ですが、あとで返すルールや条件もあるので、仕組みをちゃんと理解してから使うことが大切です。
おトクに見えるけど…金利に注意!
「残クレ」は、月々の支払いが少なく見えるので、「これはおトクかも」と思ってしまいがちです。
でも、ここでしっかり知っておきたいのが“金利”のしくみです。金利とは、お金を借りたときに追加で払う“手数料”のようなものです。
たとえば、500万円のクルマで、将来の価値(残価)が200万円と決まっている場合、残りの300万円を分割で払っていくことになりますよね。
でも実は、この300万円だけじゃなく、クルマ全体の500万円に金利がかかるのです。ここが見落としやすいポイントです。
さらに、「残クレ」の金利はけっこう高めで、年4〜10%くらいが多いと言われています。
これは、銀行の自動車ローン(だいたい1〜5%くらい)よりも高くなってしまうことが多いです。
つまり、金利の分だけトータルの支払額が増えてしまう可能性があるということ。
おトクに見えても、しっかり計算してから判断することが大切です。
「残価」にも落とし穴がある
「残クレ」では、クルマの**将来の価値(残価)をあらかじめ決めておきます。
でも、その金額で必ず引き取ってもらえるわけではないんです。
たとえば、クルマにキズがついていたり、ぶつけたあとが残っていたりすると、「思ったより状態が悪い」と見なされてしまい、決めていた金額より安く評価されることがあります。
また、走行距離にもルールがあります。契約のときに「○年で○万kmまで」と決まっていて、これをオーバーすると追加料金が発生するんです。
だいたい1kmにつき5〜10円が目安で、たとえば1万kmオーバーすれば最大10万円くらい追加で払うこともあるんです。
つまり、残クレでクルマに乗るときは、「キズをつけないように」「走りすぎないように」と、いろいろ気をつけながら使う必要があります。
ちょっとしたことで追加のお金がかかることもあるので、契約内容やルールをしっかり理解しておくことが大切です。
改造・カスタムもNG
「残クレ」でクルマを買うときには、最後にクルマを返すとき、なるべく買ったときと同じ状態にして返すというルールがあります。
だから、改造やカスタムは基本的にNGなんです。
たとえば、かっこいいホイールに変えたり、エアロパーツをつけて見た目を変えたりしたい人もいると思います。
とくに、アルファードのような人気のある車だと「自分だけの1台にしたい!」という気持ちが強くなるかもしれません。
でも残クレでは、そういったカスタムをしてしまうと、返すときに元に戻す必要があり、そのための工賃などでお金がたくさんかかることもあるんです。
だから、クルマを自由にいじりたい人には残クレはちょっと不向きかもしれません。
実際、カスタムパーツのメーカーも「残クレだと売れにくい」と話しているそうです。
事故のときはどうなる?
もし残クレでクルマを買っていて、事故でクルマがボロボロになってしまったらどうなると思いますか?
もう使えないくらいの大きな事故(これを「全損」といいます)になると、クルマはなくなってしまっても、
ローンの残りはちゃんと払わなきゃいけないことがあるんです。これはかなり大変ですよね。
そうならないために大事なのが、「車両保険」に入っておくことです。
とくに、自分でぶつけたときにも使える保険にしておくと安心です。
たとえば、電柱にこすったり、単独で事故を起こしたときでも、保険でローンの残りをカバーできる場合があります。
残クレを使うなら、車を守るだけじゃなく、自分のお金を守るためにも、保険のことをしっかり考えることがとても大切なんです。
残クレは合う人・合わない人がいる
残クレには、月々の負担が軽いというメリットがあります。
でも、気をつけるポイントも多いです。
- 金利が高めになることがある
- クルマを丁寧に使わないと、追加費用がかかる
- 改造ができない
- 途中で乗り換えるときは、残ったお金を全部払う必要がある
クルマが好きで、「新しいモデルが出たらすぐ乗り換えたい!」という人には、残クレは向かないかもしれません。
まとめ:残クレって何となくオトクに見えるけど…
最近、ネットやSNSでは「残クレは月々の支払いが安くておトク!」という投稿をよく見かけます。
たしかに一見すると、ふつうのローンよりも負担が軽く感じられるかもしれません。
でも実は、金利のしくみや契約のルールに注意が必要なんです。
たとえば、残クレは車全体の価格に金利がかかるので、結果的に支払い総額が高くなることも。
また、走行距離やキズの状態によって追加費用が発生することもあります。
さらに中には、通常ローンの金利をわざと高く見せて、残クレを有利に見せている情報もあるので要注意です。
「自分の場合はどっちが合っているのか?」「最終的にいくら払うことになるのか?」をちゃんと比べて考えることが、後悔しないクルマ選びにつながります。