300万円を“増やしてあげるわよ”とニッコリ笑った78歳のばあちゃん。ところがそのウラには、社長も金利も存在しないトンデモ詐欺劇場!――黒幕を暴いたのは「母ちゃん、何してんの!?」と目が点になった息子のタレコミでした。20年かけて集めた被害総額はおよそ2億円。高金利トークでお金を吸い込む“シニア詐欺マシン”の全貌、さあ一緒にツッコミながらご覧あれ!

78歳のおばあちゃんが披露したのは、ちょっと古風な“高金利マジック”。
ターゲットは20年来の元パート仲間、83歳のおばあちゃん。
2022年初夏、「知り合いの社長に預ければ利息がモリモリ。
300万円なんてすぐ増えるよ」と甘い言葉で誘い、自宅まで取りにうかがう念の入れよう。
実在しない社長を巧みに演出し、手ぶらで帰るどころか札束をゲット。
まさに“手ぶらでキャッシュバック”状態でした。

ところが2024年夏、事態は思わぬ方向へ急旋回。
女の50代の息子さんが母から借金を頼まれ、「理由を教えて」と詰め寄ったところ、
「実はね、高金利って話で集めたお金の利息を払わなきゃ」とカミングアウト。
息子さん、目が点。

すぐさま被害女性に「うちの母ちゃん、だましてます!」と直電し、被害届へ一直線。
ここから怒涛の警察捜査がスタートします。

押収されたメモ帳には、名前と金額がズラリ。
なんと被害者は少なくとも22人、総額は約2億580万円。

おばあちゃんは約20年にわたって“高金利トーク”を武器にコツコツ集金していたらしく、
マルチ商法顔負けのロングラン詐欺と判明。
警察も「長期連続ドラマ級」と驚くボリュームです。

ここで気になるのは“なぜバレなかったのか”問題。
女は「社長が海外出張」などと話を伸ばし、配当を“延長戦”へ持ち込んで時間稼ぎ。
ときどき小銭を返して信用をキープするテクニックまで駆使。
被害者は「高齢でスマホもネットも詳しくない」層が多く、
情報が閉じたまま本人同士で確認できなかったのも痛手でした。

しかし現代の情報網を侮ってはいけません。
息子さんが「母にしかるべきヘルプ」を試みて事件を可視化。
SNSでよく見る“家族の気付き”が、リアルに詐欺を止めた瞬間です。
かくして78歳女は現金300万円どころか、20年越しの“2億円詐欺”容疑でお縄に。

警察は今後、資金の流れや共犯の有無を徹底追及予定。
被害女性は「信じた自分が悔しい」と肩を落とす一方、「息子さんに感謝」と安堵。
息子さんも「母を更生させたい」とコメントし、親子ドラマは法廷に舞台を移す見通しです。

今回の教訓はシンプル。
「楽してもうかる話は要注意」「お金の相談は家族や専門機関へ」「高金利ワードにご用心」。
そして何より、家族間の小さな違和感は放置しないこと。
もし「おかしいな?」と感じたら、早めに確認&共有。
詐欺を防ぐ最強のセーフティネットは、やっぱり“身近な目と耳”なのです。

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